【被災地からのコラム】「コラボ・スクール」で学ぶ大槌町の中学生たち 朝日新聞盛岡総局(大槌駐在)・星乃勇介

岩手県大槌町にある学習施設「コラボ・スクール 大槌臨学舎」では、元塾講師らボランティアが、放課後、町内の中学生の勉強をサポートしています。オープンは2011年12月でいまも中学生の34%が通っています。町民の4人に1人が仮設住宅住まいで子どもたちが勉強するスペースがないなか、コラボ・スクールは「落ち着いて勉強できる」と好評です。今春の中学卒業生52人は全員、第一志望の高校に入学しました。保護者からも「コラボから帰ってくると生き生きしている」と感謝の声が届いています。

岩手県大槌町はリアス式海岸の美しい、三陸沿岸の港町です。人口1万2千人。NHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルになったと言われる蓬萊島があり、毎日正午に、防災無線でテーマソングが流れます。新巻きザケの発祥の地でもあります。

この町の山あいに、町内の中学生が放課後に補習などで通う学習施設「コラボ・スクール 大槌臨学舎」(略称コラボ)があります。東京のNPOが、町や町教委と協力して運営。元塾講師や元教員、ボランティアら約20人が、子どもたちの勉強をサポートしています。

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6月29日の夜。町内の小中一貫校「大槌学園」中学部の子どもたちが、一心不乱に机に向かっていました。期末試験の追い込みです。「先生、いいですか」。英語のプリント問題に取り組んでいた女子生徒が手を上げました。スタッフがさっと寄り添い、ヒントを与えます。「わかった!」。生徒の顔がぱっと明るくなりました。

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大槌町は震災の津波と火災で市街地が壊滅し、震災から4年たついまも、町民の4人に1人が仮設住宅で不自由な生活を送っています。町の再建は進まず、市街地は盛り土工事の真っ最中。町内の小中学校は7校中5校が全壊するなどし、小中一貫の2校に統合されました。大槌学園もまだプレハブです。

震災直後、大人たちは生活再建に必死で、子どもの学習環境を整えるところまで手が回りませんでした。塾は元々少なく、それすら津波で失われました。狭い仮設住宅では勉強スペースがなく、子どもたちは屋外でノートを広げていました。

そんな状況に心を痛めた町民が、大槌同様、津波被害を受けた宮城県女川町で放課後学校を開いていたコラボを誘致しました。オープンは2011年12月。当初からのスタッフ川井綾さん(30)は、がれきの残る町で一体どれほどの子どもが来るのか不安だったそうですが、受験間近なこともあって、当時の町内の中3の約6割が利用したそうです。

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それから3年半。いまも町内の中学生の34%、108人が通っています。月謝は3千~5千円と格安。英語・数学の授業が週一コマずつ。自習室は使い放題です。毎日来る子も少なくありません。昨年からは小学生も受け入れています。高校生も利用します。

町内の自宅が津波で全壊し、父母姉兄と5人で仮設住宅に住む大槌学園中学部7年生、黒沢香苗さん(13)は、2015年5月から通い始めました。直後の中間テストで高得点を連発しました。コラボに来る前は仮設の談話室で友人と勉強していましたが、ゲームやマンガがあって集中できませんでした。「落ち着いて勉強できる」と喜んでいます。

スタッフは、大学生はもちろん、青年海外協力隊、銀行マン、システムエンジニアと、経歴は多彩です。こうしたスタッフをロールモデルにして、子どもたちは将来と向き合います。今春の中学卒業生52人は全員、第一志望の高校に入学しました。保護者からも「コラボから子どもが帰ってくると生き生きしている」という感謝の声が届いています。

町民から頼られる一方、運営に必要な寄付金は細り気味です。しかし、町内の仮設住宅の解消のめどはたっておらず、子どもたちの学ぶ環境の厳しさは当分続きます。コラボで英語の講師を務める長浜雅徳さん(29)は、「大槌はまだ非常時。子どもたちの未来を支えてほしい」と訴えています。

コラボで学び、この春に進学した4人の高校生が6月下旬、首都圏から町を訪れた寄付者に名所を案内しました。震災前は海水浴場としてにぎわった海岸や仮設商店街、蓬萊島。どうしたら喜んでもらえるか、3週間かけて話し合いました。寄付者から「君たちは悲しみを味わった分、ほかの高校生には見えないものが見えているはず。積極的に発信し、風化を食い止めてほしい」と励まされ、早速その手立てを考え始めました。

素直で、まっすぐ。そんな彼らの未来が、理不尽な災害で閉ざされてはならない。

子どもは育つ環境を選べません。ならば、それを整えるのは大人の責任。

強く、そう思います。

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