仮設校舎から「ふるさと」へ 福島県楢葉町の子どもたち 朝日新聞いわき支局・長橋亮文

福島県楢葉町は東京電力福島第一原発事故で、ほとんどの町民に避難指示が出された自治体の一つです。昨年9月に避難指示は解除されましたが、今も小中学生は避難先にある仮設校舎で学んでいます。


収束作業が続く福島第一原発から南へ約25キロJR常磐線の竜田駅があります。毎朝午前7時ごろ、駅前にワゴン車が停まり、児童・生徒が乗り込みます。国の交付金を活用し、町が用意した「スクールバス」のワゴン車2台で約10人が通学します。車中で子どもたちは運転手さんと雑談したり、仮眠をとったり。1時間ほど南に向かって走ると、多くの町民が避難するいわき市の仮設校舎に到着します。

中学1年の鎌田一輝君もバス通学をする1人です。一家は昨年12月、避難していたいわき市の借り上げアパートを離れ、家族4人で楢葉町の自宅に戻りました。母の久恵さん(44)は一輝君が避難していたときとは違い、大声で笑ったり、踊ったりして元気になったと感じています。「やっぱり自分が生まれた楢葉がいいな」と一輝君も言います。

4月6日、小学校での入学式を取材しました。原発事故前は楢葉北と楢葉南の2校が町内にありましたが、今は両校の児童が仮設校舎で一緒に学びます。児童は両校の校歌を歌い、計5人の新1年生も口ずさんでいました。

楢葉町は、この仮設校舎を来春で閉じて、町内で学校を再開する方針です。原発事故から6年たって、ようやく学校が「ふるさと」に戻るわけです。仮設校舎に通う児童・生徒は現在、約130人。いち早く町に戻った一輝君の父の信一さん(60)は通学時間が短縮されることから前向きにとらえています。しかし、そうした声ばかりではありません。

楢葉中学校.jpg
写真説明:来春再開される楢葉中学校の校舎

町が昨年7月に保護者に向け行ったアンケートでは、約130人のうち町内の学校に通うと答えたのは36人です。小1から中3までの9学年でこの人数なので、1学年だと4人程度まで減ってしまう可能性があります。
 
学校は「社会の縮図」です。特に公立の小中学校には、様々な子どもたちがいます。運動が得意な子、不得手な子。絵が上手な子、下手な子。勉強ができる子、苦手な子。やさしい子、いじめっ子。同世代の多様な人間とともに日々の生活を送ることで、他人との関係性のなかに自分を位置づけます。それは、大人になったときに社会のなかで居場所を見つけることにつながります。しかし1学年4人で送る学校生活では、人間関係が固定化してしまったり、偏った「序列」ができてしまったりする心配があります。

町は、そうした問題点を意識しつつ、新しい学校を構想しています。公設民営の塾や充実した英語教育を実施する予定です。矢内賢太郎教育長は「町に帰って学びたいという環境をつくる」と言います。少人数教育ならば教師の目は届きやすくなるでしょう。一人ひとりの性格や特長を把握でき、それぞれの人間関係を把握でき、いじめも見つけやすくなります。
 
避難指示解除から半年以上経ちましたが、町に戻った町民は6パーセントほど。特に子育て世代はあまり戻っていません。町の復興につれて、児童・生徒数が増えて、原発事故前の教育環境に少しでも近づいてほしいと思います。


ヘッダー写真説明:4月6日行われた小学校の入学式。新1年生は5人

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