【被災地からのコラム】急造陸上部員が自己ベスト続々 原発事故で故郷を離れた福島県大熊町の大熊中学校 朝日新聞 福島総局・池田拓哉

東京電力福島第一原発の事故から5年。第一原発がある福島県大熊町の人たちは、いまも町に戻れません。町立大熊中は現在、西に約100キロ離れた福島県会津若松市に仮設校舎があり、27人が学んでいます。このうち6人が「特設陸上部」をつくり、5月11日、会津若松市内で開かれた中学生の陸上競技大会に出場しました。参加した市内14校でダントツに少なかったのですが、みんなで懸命に声援を送り合い、自己ベスト記録が続出。「次は勉強を頑張る」「今度はみんなで駅伝だ」と新たな目標に向かって力強く走り出しています。

大熊中にはソフトテニス部と吹奏楽部しかありません。大会に向けて、教員の呼びかけに応じた男子6人が特設陸上部を結成し、4月下旬から練習を続けてきました。

1年生からはただ一人、林真雅(まさや)君(12)が砲丸投げに出場しました。157センチ、98キロという体格。入賞はできませんでしたが、5メートル65センチを記録して自己最高を60センチほど更新しました。林君は「砲丸は空に上げるようにして投げました」と屈託がない表情で喜びました。

入学したばかりの林君を大会に誘ったのは特設陸上部の顧問、長谷川亨公(としひと)教諭(41)でした。全校生徒が顔をそろえる給食時間の後、「真雅、砲丸投げやってみるか」と声を掛けたそうです。長谷川教諭は「真雅が走るのが苦手なのは体育の授業で知っていた。だからこそ、何とかスポーツで自信をつけてほしいと思った」と話します。

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写真説明:砲丸投げに出場した林真雅君=会津若松市のあいづ陸上競技場

林君は小学1年の3学期に、生まれ育った大熊町で震災に遭い、会津若松市に家族と避難して6年目になります。「ストレスで太った。小1の時は走るの得意だったのに」と林君。同級生が次々と、福島県沿岸部の浜通りに引っ越していったり、市外の別の中学校に進学したりするのはやはり寂しく、食べることで気を紛らすこともあったといいます。「学年一の体重」に引け目を感じていましたが、記録会ではしっかりと、その恵まれた体を生かせました。「やればできるって、初めて感じた。今度は苦手な勉強を頑張りたい」と目を輝かせました。

選手で唯一の3年生、部長の鈴木幸貴君(14)も1500メートル走で5分43秒を記録し、自らの最高記録を約20秒更新しました。ただ、心残りもありました。「みんなでリレー競技に出られなかったのは残念」。短期間の練習で、選手6人がそれぞれの競技に集中するためにリレー競技を見合わせたのです。鈴木君は、会津地方の中学校が競う9月の駅伝大会への出場をめざし、大熊中の男子チームとして3年ぶりに出場するため、同級生らに声をかけ始めました。

5年前の原発事故直後、大熊中には230人の生徒がいましたが、今では1割まで減りました。鈴木君は言います。「駅伝に出て、人数が少なくてもやればできると示したい。大熊中のみんなで力を合わせたという思い出も作りたい」。長谷川教諭は「頼もしいね」と目を細めます。たすきに「大熊魂」を込め、さっそうと走り抜く鈴木君たちに、多くの声援が送られることを願っています。


ヘッダー写真説明:大熊中の選手たち。部長の鈴木幸貴君(右から3番目)を中心に仲間同士で励まし合った

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