【被災校訪問レポート・岩手】毎月11日は「釜小防災の日」=釜石市立釜石小学校
釜石市立釜石小学校は海から約1㌔離れた高台にあります。震災の日は短縮授業で、地震発生時には当時の児童184人は自宅や公園などにいましたが、全員無事でした。校区の大半は津波浸水予想地域ですが、それまでの防災教育が生きたことで知られています。
毎月11日は「釜小防災の日」です。当時の状況をただひとり知る外舘千春先生によると、低学年は津波・避難場所を知る、中高学年は津波や地震のメカニズム、昔の人の教訓を学ぶといった授業をします。訓練をする時もあります。
写真説明:病院の敬老会に2年生がおじゃまして「ずいずいずっころばし」を一緒に楽しみました=釜石小
紺野仁司校長と校内を歩きました。廊下や昇降口に貼ってある「全校ぼうさい安全マップ」が目を引きます。校区の危険な場所を子どもたちの視線で見つけ、注意を促すのです。毎年更新し、6月にまた新しくしました。
写真説明:各地からの励ましのお便りがたくさん掲示してあります=釜石小
児童118人の4分の1が仮設住宅から通います。アパートを借り上げる「みなし仮設」の子もいます。震災後に異動してきた紺野校長は、家が狭くて勉強する場にも困る仮設住宅の子の環境を心配します。紺野校長自身、家を失って仮設住宅で3年過ごした経験からの思いです。
ヘッダー写真説明:児童たちが詳しく調べて作った「ぼうさい安全マップ」=釜石小