【サポーターズコラム】福島県内の公園で子どもたちを見かけることは、あまり多くありません!福島放送アナウンサー池田速人さん

 首都圏では子供が公園で遊んでいると、うるさくて近所迷惑になるなどの問題があるようですが、福島県内の公園で子供達を見かけることは、あまり多くありません。

 福島第1原発事故以降、小中学校や公園など公共施設にはモニタリングポストが置かれ、空間放射線量が分かるようになっています。さらに学校や公園を優先に除染が行われ、空間放射線量はほとんどの所で以前より下がっています。

 しかし日常的に公園などで遊ぶ子供の割合が増えているわけではありません。モニタリングポストの数字を見ながら、遊ぶ時間を決めている母親も未だいます。また県内に60以上ある屋内遊び場で遊ぶことに、慣れてしまう(遊具などが充実しているため)ケースもあります。

 こうしたなか問題になっているのが『子供の肥満と体力低下』です。福島県の肥満傾向児の割合は全国平均を上回っています。しかも幼稚園児から高校3年生までの各学年で、全国1、2を争う高い割合となっています。この結果を受けて福島県教育委員会は「原発事故発生後の屋外活動の制限や避難先での生活環境の変化が影響していることは否定できない」と公表しました。原発事故以降、県内の小中学校では、外で体育の授業を行わない時期がかなりあり、運動会も体育館で行われた時期があったためです。

 こうした状況を何とかしなければいけないと動き始めたのが、郡山市のスポーツトレーナー・大高茂さんです。大高さんはこれまで、なでしこリーグのチームや俳優の渡辺謙さん、オリンピックに出場した日本代表選手などのトレーナーをしてきましたが、去年11月に小学校で講演をした際、うんていをするだけでケガをする子供が増えつつあり、どうすれば予防出来るかを相談されたといいます。大高さん自身も調べたところ『裸足あそび』や『思い切り走る』『複数の動きを組み合わせる運動』が就学前に足りなかったことなどが、主な原因ではないかと考えるようになりました。

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 そして今年4月からは県内の小学校を回り、授業前の朝の時間に、子供達が運動するよう呼びかけているほか、その運動プログラムを学校の先生に伝え、先生から子供達に指導してもらう取り組みを、ボランティアで行っています。

 郡山市でいち早くこの取り組みを6月から始めた小学校では、放課後や休み時間にも自発的に練習したり、運動をする子供が増えたといいます。子供たちの運動能力の低下を防ぐだけでなく運動の楽しさを実感していることは、肥満傾向などを防ぐ第1歩にもつながるのではと、期待されています。

 こうした取り組みは意義のあるものですが、まだ始まったばかりで、被災地の未来を背負う子供たちが健全に育つ環境は、まだ十分ではありません。これまでも多くの方から支援を頂き感謝していますが、これからも末長いご協力をよろしくお願い致します。

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